伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り

まとまっていく読んでいくうちにキャラクターがどんどん立体的になっていく。
長年の親友という訳ではないが、知り合ってから何年も経っている知人のような感覚。
気付くと、自分の視点がこの小説での私の視点になっている事に気づく。
僕は何がかは分からないが怖くなって読むのをやめた。

一気に読みすすめる、これは僕には出来なかった。

僕はそもそも、小説は娯楽であって何かを得るためのものではないと考えていた。
普段の読書は小説を避け、新書であったり教養書、有名人のエッセーなどを好んで読んでいた。

だが、この「オーデュボンの祈り」を読んで考え方が変わる。
薄々気付いてた、一般論には意味がない。人文科学で何かを定義することの奥行きの浅さ。
これをまさに染みる様に実感しながら、漠然と心の中に積もっていくものがある。何ていったらいいんだろう?
読了直前、吉野仁氏による解説が僕をまとめてくれた「たった数ページで説明できるなら、最初から何百枚もの物語を語る意味なんてない。」。なるほどだ。

うーん。。 伊坂さんの作品は好きなのですが、これは合いませんでした。
 挫折を経て、またもや挫折しそうになりながら、ようやく読み終えました。
 結果、挫折でも良かったな、なんて。

 不思議な空間過ぎて良く分からない。案山子もあれでいいのか、などなど・・・。

なんのために 2000年に出た単行本の文庫化。
 私がこれを書いている時点で、カスタマーレビューの数が116件というのに驚いた。そんなに読まれている本なのか。
 本書が実質的なデビュー作ということだが、まあ、そういう位置づけの本だろう。欠点も多いが、圧倒的な将来性を感じさせる。
 欠点としては、物語・キャラクター・テーマの強弱などにおける、バランスの悪さが感じられた。しかし、こういうのは慣れで解決できる問題だろう。
 今後に期待。オーデュボンの祈り (新潮文庫)

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待ち遠しかった!

待ち遠しかった!ようやく刊行の「魔王」第三巻。次巻が出るのがこれほど待ち遠しかった少年漫画は本当に久しぶりです。
ついに明らかになる犬飼の危険性。その真の邪悪さと恐ろしさにも気づかず、愚かなほどの単純さで人々は彼をもてはやす。その思想に街は浸食され、善良だったはずの安藤の周囲の世界も狂い始める。犬飼を障害と捉えたアンダーソングループは、殺し屋スズメバチを雇うが……この続きは、ご自身の目でお確かめください。

アクションもうまいですが、何よりも光るのはそのテーマ性の深さ。自分の頭でものを考えずに他人に盲従することの危険性と、それがどれほどの悲劇を生み出すのかが丁寧に描かれ、ときに胸が苦しくなるほどです。すでに週刊少年サンデー誌上では、犬飼の狂信者たちの恐怖が描かれています。早くコミックスで読みたい! いま一番、目が離せない少年漫画です。魔王 3 (3) (少年サンデーコミックス)

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チルドレン

なんとなーくハチクロの森田やワンピースのルフィ
自由奔放なすこし浮世離れしたヤツ
ここにもそんなミラクルな男登場

なんとなーく手に取ったら
あらあら
おもしろいじゃない
って1作でした

力が沸く本本屋で平積みになっているのを見て、その表紙の可愛さに思わず手に取った。
手にすんなり馴染む柔らかな手触りの表紙と、「活字離れした大人達へ」と書かれた帯にますます興味を持った。
購入を悩んでページをぱらっと捲って読んでみると、登場人物のあまりに魅力的な性格に、本屋の中だと言うのにも関わらず笑いそうになった。そして、帯に書かれていた謳い文句に納得した。
五つの短編からなる連作短編集で、これなら空いた時間に気軽に読める。文体も堅苦しくなくて読みやすく、登場人物の性格やその発言も含め、まさに今時の小説だと思った。
全ての短編を通して出てくる陣内という男の奇抜さ、そして、憧れさえ感じる強い独特な正義感。色々な物にがんじがらめになった現代の大人達には言えないことを、躊躇なくズバッと言ってのける、その子供のように真っ直ぐな強い意志。
しかし、こういった正義感を持っているからといって、決して真面目ないい奴という訳ではないのが、陣内という男の面白い所なのだ。些細な事で向きになり、屁理屈にしか聞こえないことを馬鹿みたいに一生懸命しゃべる。そして、信じられない程に自己中だ。
彼の周りの登場人物達は、そんな彼に呆れながらも何故か憎めないでいる。
この陣内という男は、何か私の欲しいものを持っているのだ。彼の周りにいる登場人物達も、私と同じ事を感じているのだろう。自分には無い、もしくは、いらないと思って捨てた大事なもの。
それは、今の大人達にも必要な、何かだ。一体それが何なのかは実際に読んでみて感じてほしい。
読み終わった後は、きっと爽やかな気分で、自分も頑張ろう、と思えるだろう。陣内という少し眩しくもうるさい男を、ほんの少し自分の中に取り込んで。

完璧でなさそうで完璧ぽいここちよい戦略家作家短編でありながら、長編である構成、3者に割り当てられたタイプ別も確立されていて面白いです。陣内の性格は読むとこんな人クラスに1人はいたよねと思わせるが、一方で話の中で面白さをつくる役目として機能している。

案の定、陣内がストーリーを語ることがない。(ありえない。話が脱線するだろうから)
また、伊坂幸太郎もこの先読んでみたい(次はどんな)みたいな、大変興味ぶかい作者である。登場人物は作者んび近い年齢感覚であり、少し人生を過ぎ去ったような感じでありながら、まだまだみたいな感じが大変いい印象を受けます。
他のものも読んでみようと思います。チルドレン (講談社文庫 (い111-1))

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)伊坂 幸太郎もどってきました!!
映画みてガッカリしたすぐ後に読みました!

4人の日常が個々に丁寧に描かれていてそれが徐々に1つになっていく。。。

とっても読んでいて爽快でした。

前作を見ているから余計に内容がわかって面白さが増しますが

これ単体で読んでもそれなりに面白いと思います。

後半の襲撃のほうがちょっと?
前作(陽気なギャングは世界を回す)の続きで、初めに4つの短編があってこれが「ギャングの日常」、それにつづく中編小説が「ギャングの襲撃」という構成になっている。

読んでいて楽しいのは前作と同じ。

作品のレベルは、うんそうですね、短編は申し分ないのですが中編小説はちょっと低い。

短編が面白かったからわたしとしては文句はないけれど、文庫になってから買うという選択もありかと思います。

後続の中編小説は襲撃先が銀行じゃないから、金目当てじゃないからつまらない。

ギャングの目当ては「金銀珊瑚」じゃないとね??。

ついでに人助けはOKですが、人助けを目的にしちゃギャングが廃る。

文庫になるまでに時間がかかりすぎて、なんだっけ前の話は?が予測される場合は、すぐにお買い求めいただきたく。

こんな強盗団なら遭遇してみたい。
他人の嘘が見抜ける男、完璧な体内時計の持ち主、天才スリ師、演説の名人。

銀行強盗である4人が、べちゃべちゃとくだらない話をしながらトラブルに巻き込まれていくシリーズの2作目。今回は銀行を襲いつつ、人助けをする話。

一応サスペンスの形をとってはいるものの、起こる事件や謎についてはあまり評価はできません。著者自身が「現実離れした内容になりました」と言っている通り、都合のいい偶然が起こりすぎ、うまい方向に話が進みすぎです。

とは言うものの、本書の魅力は事件解決にあらず。主役の4人組がユーモアな会話を繰り広げながら、それぞれの特殊な能力を使い活躍していく姿がなんともいえず面白いのです。ギャング団というよりはギャグ団?
陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

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ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)伊坂 幸太郎時間のトリック
この話はなんだろう?

サスペンス?

ミステリー?

あとがきにあるように群像劇なのかな?

4人の登場人物が仙台を舞台に、どこかで繋がってます。

しかしトリックとは言わないかもしれないけど「そうか?やられた?!」と思いました。

時間のトリックと言うのか・・・。

ある意味、狂ってしまった人や、道を誤ったり不幸な面もあるけど、何故か読後感は爽やかで面白かったな?って思いました。

なんだかなぁー
絶賛レビューばかりだが、私には合わなかった。

ミステリー風の純文学が書きたいのか、

純文学風のミステリーが書きたいのか。

トリックも、トリックと呼べる水準にはなく、

話の収斂のさせ方も、それしかないだろうと思っていたもので意外性がない。

この著者にそんなことを求める私が間違っているのだろうか。

やっぱり、ミステリーは、40歳を超えないと

ろくなものが書けないと(多少の例外はあり、それを希求してやまないのだが)

再認識した。

豊潤な人生とは
伊坂幸太郎作品は初めて読みました。

パラパラとめくった時に日本語でラッシュと発音する4つの英単語の意味とエッシャーの騙し絵が目に留まり面白そうだなと思い購入しました。

5つの物語が微妙に絡み合いながら同時に進んでいきます。

読み進めていく間に、その繋がりが徐々に見えてくることもあり、その先が気になり途中で止められなくなります。

それぞれの物語の中に「好きな日本語を書いて下さい」と言う紙を持つ外人女性が出てきますが、そこに物語の登場人物が書き込む「好きな日本語」、超越した存在として現われる老いた柴犬も効果的に使われており、作品全体に厚みが出来ています。

毎年、素晴らしい作家に巡りあいますが、今年は年初から幸先が良いようです。

豊潤な人生を過ごしたいです。

ラッシュライフ (新潮文庫)

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重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)伊坂 幸太郎いいと思う
素直に良い作品だった。こういう本の初心者のワタシでもオチは分かったし、あっと驚く展開もなかったと言えばなかった。

でもこの作品の本質はもっと深いところにあって、親が子を殺したり子が親を殺したりするのが当たり前なこの世の中と時代の中で、ワタシたちがどう家族と向き合っていくべきなのか、ということを考えさせられた。

文章も軽快で読みやすいし、読んで損はない作品だと思います。

ちなみに文庫本の456ページの父親の台詞には鳥肌が立ちました。

軽く深く
大衆小説の傑作

ライトノベルのようだったグラスホッパーとはことなり

いい具合に大人のかるみがある文章に子供のような落ち

文章界のミスチルだな

文学的作品
ここで自分の経験から言わしてもらうと1回目に読んだ時(中学3年生)はなんだ

平凡な作家だなと思ったきりそんなにいい作品であるとは思いませんでした。

2回目に読んだ時(大学生の時)は会話のふしぶしまで意味が分かり「文学的」におもしろいと思いました。

この違いは何なのかというと読み方の違いだと思います。

1回目に読んだ時は「ミステリー」として読んでしまい、こんなトリックなんか

最後まで読まなくても分かるよといった感想しか持ちませんでした。

2回目に読んだ時は文学的立場すなわち

 「レイプされた親から生まれてきた春の苦悩」

・・・自分の存在を認めればレイプを認め、レイプを否定すれば自分の存在を否定するということ

という観点からみると遺伝子にまつわる話の意味、なぜ春がガンジーがすきなのか

ジョーダンバットにこめられた思いなど様々な事柄が一気に分かります。

この作品を読んでつまらないと思った人もこれから読む人もぜひこのような点も

考えて読んでみたらいかがでしょうか?

重力ピエロ (新潮文庫)

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陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)伊坂 幸太郎小説を超えた!
結論としてはめちゃくちゃ楽しいです。読んでください。どんなに本苦手な方でも読めますよ。内容はというと、一人ひとりの言動に魅力があり、読み進めていくにつれてなぜか「皆、今何してんだろ?」みたいにどんどん惹かれていき、そうしてるといきなり仕掛けてきたりと、このやられた感は完全に小説の域を超えています!

現代風「ルパン三世」
まず、あらすじに記載されている登場人物を見てもらいたい。三人の男に一人の女、全員特殊な能力を兼ね備えている。

「これは、ルパン三世ではないか!?」それが私の第一印象です。興味を持ち、購入して読んでいると、なるほど、非常に面白い!

ストーリーは単純なサスペンスものだが、それらに特殊能力が加わると、ここまで面白くなるのかと驚いた。

逆に言うなら、特殊能力がある以上あまり複雑には出来ないのだろう。まさしく「ルパン三世」現代版だった。

ストーリーも非常に読みやすく、字さえ読めれば、小学生でも楽しめると思う。

この本の素晴らしい所が、終盤には全ての伏線を綺麗に収束させるところだ。

この手のサスペンス物でよくあるのが、登場人物の凄さを読者に判らせるために冒頭で小さな事件に巻き込ませる。

無論、主人公たちは難なく解決していき、読者が登場人物の凄さを理解したら、そこで事件はおわる。

しかし、この物語の凄い所は、そんな忘れ去られた事件をも伏線にしてしまうところだ。全ての文字に意味がある、一言一句見逃せない物語である。

とにかく、非常に読み応えがあります。老若男女、サスペンス嫌いな方でも、これなら楽しめる事間違いなしです。

最高です!
今まで読んできた本のなかで、一番面白いと思いました。

ありえない設定の登場人物達なのに、全く違和感を感じませんでした。

無駄なシーンが無く、全てが何かと関係している点が

すごいと思いました。

読んでいると、あのシーンはここに繋がっていたのだと、

驚かされます。

リズミカルに物語が進む作品だと思いました。

是非、読んでみて下さい。

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

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ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー伊坂 幸太郎ノックアウト!
すっごく面白かったです。

伊坂幸太郎さんの本を読み始めたのは最近ですが、

この人すごい!と思いました。

随所にちりばめられた伏線の妙、

魅力的な脇キャラ、そして練り上げられた会話に、

完全ノックアウトです。

読み終わった直後にまた最初から読み始め、

ああ、ここにこれがあったのね!と、2度楽しめます。

伊坂さんの作品は、ベタになりそうなことを、

絶妙な具合でさらりと書いてあり、そこがグッときますね。

2度読みましたが、もう一度読んでもいいくらいに面白かったです。

伊坂がド正面から挑んだエンターテイメント
おそらくは現在において伊坂の最高作だろう。1000枚超の長編に渡るテンションの維持は見事のひとこと。エピローグの心地よさも特筆。非常に気に入った作品。

伊坂さんとしてはちょっと・・・
例えばこの作品が他の作家さんの作品だったら、

★4か5はつけたいくらいのものだと思いました。

読み出したらとまらない面白さもあったし、構成もしっかりしているし、

そのへんの小説と比べれば非常に面白いです。オチに関しても自分は文句がありません。

が、伊坂さんらしさはまるでない気がします。

あんなに繊細に物語を書いていた伊坂さんが、こんなに大雑把だなんて・・・

あんなに登場人物の命を大事にしていた伊坂さんが、こんな軽々しく命を奪うなんて・・・

路線変更なのでしょうか?

そうだとしたら伊坂ファンとしてちょっと寂しいです。
ゴールデンスランバー

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アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)伊坂 幸太郎伊坂作品としは上出来
賛否が分かれますが、彼と同世代の作家にくらべて、

ちゃんと深い内容になっている作品でした。

キザな文体は好みによるでしょうが、

私はそんなに気にならなかったです。

ただ、この物語の本質が本当に理解できず

「つまらない」と評価された方は、読み方が足りないと思います。

軽い物語でありながら、同じアジア人に対して

何故日本人は、抵抗を感じるのだろう?

事件の前と後で

ペットショップの店長の意識の変化に

敏感に感じた方は、多分共感できる話だと思います。

ストーリーのうまさと青春小説の軽さ
過去と現実が並行して描かれることで

「どうなるんだろう?」という期待が強まり、

一気に読むことが出来た。

そこはストーリー展開のうまさだろう。

ただ、重くなりすぎず軽さに徹している文章は、

かえって抵抗感がある人もいるかもしれない。

自分も正直抵抗があったが、読み終わって振り返ると、

作者はミステリーの形式を借りているものの、

若い時代における夢や無念といった青春を描きたかったのではないか。

そう考えると、むしろこの軽さが程よい感じがした。

そういう意味で、ミステリーと青春ものがうまくミックスされた傑作だと思う。

展開がオモシロイ。
ネタバレになってしまうので、あまり詳しく書けないのが残念ですが、ストーリー展開がうまく練られていてオモシロイです。

主要人物の自殺という部分が、今イチしっくりときませんでしたが、それ以外はとても楽しめました。

映画も観たのですが、こちらの方も良かったです。
アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

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死神の精度 (文春文庫 (い70-1))

死神の精度 (文春文庫 (い70-1))伊坂 幸太郎短編集のふりをした長編小説
『短編集のふりをした長編小説』と作家自らが紹介しているが、各編の関連性に留意して書いているのは最後の『老女と死神』のみで、後の4編についてはまったく関連性が認められない。作家のコメントとは裏腹に、おそらく単行本化を念頭において書いたのは最終編のみであろう。

なぜかある会社から派遣されてくる死神君は、仕事の最中はいつも雨にたたられ、人間界のミュージックが大好き。人間ではないので睡眠もとらず、ヤクザに殴られても痛さを感じないという設定。プロットというよりも、むしろ『デスノート』の死神を思わせる<なんちゃって感>を味わった方が楽しめる小説だ。

標的にした人物の死を「可とするか「不可」とするか?その基準はあいまいで定かではなく、あくまでも死神とターゲットとのちょっとずっこけ気味の交流?が読みどころとなっている。これといったミステリーもないため、最終編にたどりつくためにはある程度の忍耐力を必要とするかもしれない。「可」か「不可」といわれれば「可」かなぁ?

凄い!!
 私にとってはこれが初めての伊坂作品だったのですが、本屋でぱらぱらと中を読んだだけで即購入しました。とにかく文体が凄かった。たった数ページ拾い読みをしただけで、引き込まれてしまいました。主人公の淡々とした口調、素っ気ない一人称の語り口。そんな中で主人公が発するフォーカスのあっていない台詞や思考は、とても新鮮でおもしろかったです。一話一話は完結していますが、読み進めていくと思わぬところでピースがはまってゆく書き口も巧妙でした。

 著者の他の作品も気になって仕方なくなるような、一気読み必至の名著だとおもいます。

主人公はクールな死神
平積み+表紙にやられて買いましたが本当に素晴らしい作品です。音楽好きで受け答えが微妙にずれている雨男の死神千葉を中心とした短編集です。れっきとした死神の為、外見的姿形は毎回異なりますが中身は同じです。仕事は7日間対象者を調査し「可」なら死が、「見送り」なら生がそれぞれ八日目に対象者を待っています。でもこの死神、驚くほどクール。それがまた格好いい。伊坂さんの書かれる人物は個性的かつ魅力的で独創的です。また作者特有の構成力も素晴らしい。短編一話一話は勿論、全てを読み通した時、本当に作者の構成力には感服するしかありません
死神の精度 (文春文庫 (い70-1))

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