あのハンニバル

戦争家の真骨頂あのハンニバルである。幾度となく語られた彼だが、このようなスケールから描かれたことは、これまでなかった。常に、日本人好みの「ヒト」に焦点を当てたものが多いからだ。
でも、塩野は違った。というより、歴史は違う。もっと広大で深遠なシステムなのだ。これを喝破した彼女はすばらしい。
スキピオがハンニバルに「あなたは戦争の時代にはふさわしいが、平和の時代には必要ない」と言ったのは、的を得ているのだろう。

第1次ポエニ戦役とその後 地中海の制海権を巡って、ローマとカルタゴが激しく争った時代の物語。本巻では、第1次ポエニ戦役とその後のことが扱われていて、カルタゴがシチリアに持っていた権益をどのようにして失い、ローマがどのようにして地中海に覇権を唱えたかが分かりやすく描かれている。

 この時代、シチリアをめぐる抗争が絶えなかったことは世界史で習った。しかし、どのような背後関係があって、どのような規模の抗争が行われたのかは聴いたことがなかった。本書は、シチリア勢力分布図を何度も示し、ある場所を確保することがローマやカルタゴにとってどのような意味があるのかを分かりやすく説明してくれている。

 とても細かなところまで目が行き届いているのがこの本の特徴だと思う。印象に残ったのは、ローマ軍の宿営地建設のマニュアル化の徹底ぶりだった。

 「ローマ人には、マニュアル化する理由があったのだ。指揮官から兵から、毎年変るのである。誰がやっても同じ結果を生むためには、細部まで細かく決めておく必要があった。」

歴史は面白い本書はハンニバル戦記の序章が丁寧に書いてある。
地図や武器、勢力図などが分かりやすく散りばめられていて、読み手の想像力を刺激しながらもそれだけでは追いつかない部分をしっかりと補ってくれる。
ハンニバルやスキピオなどの歴史上人脈上の伏線を少しずつ織り交ぜながら物語が進んでいくので徐々に盛り上がっていく緊迫感が文章から伝わってくる。
船さえまともに操れなかったローマ人が独創的な海戦をこなせるようになるまでのスピードの速さは本当に凄い 他民族を潰さず受け入れるという路線がここでも成功している
ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) 新潮文庫

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